株主総会は、取締役などの経営陣の信認の可否が行われる場です。
上場企業の場合、年1回株主総会が行われます。
株式を所有している場合、単元となる100株を持っていれば、
概ね1議席の議決行使権が与えられます。(企業で変わる場合あり)
その議決権を行使するか否かは、所有者本人が決めます。
一方で、上場企業は、株主総会が成立するための要件を規約に定めているため、
なるべく多くの株主に参加してほしい思いです。
そこで、当日株主総会に出席する株主に、お土産を用意する企業があります。
お土産を用意する企業は、株主総会へ出席する前に把握することができるので、ご紹介します。
お土産の有無は株主総会招集通知を確認!
株主総会の開催時期が近づくと、自宅宛に議決権行使書を含めた郵送物が届きます。
株主優待がある株については、その優待についてのお知らせも入っています。
では、株主総会に出席してお土産を貰える場合、
どこを確認するべきか?
「株主総会招集通知」という紙を見ましょう。
企業により、カラーだったり白黒だったり形態は様々です。
カラーの招集通知の例
白黒の招集通知の例
白黒の招集通知には、
「株主懇親会の開催及びお土産のご用意はございません。」
とはっきり書いてあります。
この場合は、貰えないとはっきりわかりますよね。
一方で、カラーの招集通知では、表紙を見る限り何も記載がありません。
では、貰えないかと言うとそうとも限りません。
招集通知を確認する上で、お土産が貰えるか貰えないかのアテの付け方を次に解説します。
お土産を貰えるアテの付け方
お土産が貰える可能性がある企業は、次のとおりです。
2.招集通知にお土産の記載が何もないが、前年度の実施状況でお土産が配付された口コミがある
招集通知にお土産についての記載事項がある
次のような文言がある場合、お土産は貰えることになります。
来場記念品として、渡しているケースです。
「お一人様につき1つ」と書いてあるので貰えます。
貰えるか貰えないかは、このように赤枠赤字で書かれているケースが多いです。
一方で、細かく読んでいないとわからないものもあります。
細かい文言で色々書いていますが、重要な部分は次の点です。
2.お土産は用意している
株主懇親会や株主懇談会とは、ホテルなどの会場で株主総会を開催した場合、
総会後、飲んだり食べたりする場を設けるということです。
つまりこの書きぶりでは、「飲み食いできる場はないが、お土産は貰えます。」ということになります。
前年度の実施状況でお土産が配付された口コミがある
招集通知の中身をすべて読んだところ、お土産に関する記載がない企業もあります。
この場合、前年度同様の対応となります。
前年度の株主総会でお土産が配付されていれば、本年度も配付される可能性はありますが、
当初からお土産がなければ、本年度も配付されない可能性がないと考えるのが無難です。
前年度の実施状況については、ツイッターやブログで書かれていることが多いので、
事前に確認することが最善です。
お土産が貰えない場合の例
招集通知書に「お土産が貰えない」と明確に書かれている企業もあります。
この場合、お土産は貰えません。
一例をご紹介します。
前年度までお土産は配付していたが、本年度からは止める旨書いている例です。
問い合わせや苦情を防ぐために、あえて書いてある企業の例です。
株主総会に出席するとわかりますが、
招集通知をあまり見ずに出席する株主は実に多く、
当日、スタッフにお土産はないのかと詰め寄ってたりします。
お土産が貰えないと書いてある場合は、貰えませんので招集通知を事前に目を通すことをおすすめします。
お土産を渡す企業は減少
昨今では郵送のほか、インターネットによる議決権行使も可能となっている企業が多くなっています。
そのため、株主の平等性を保つ観点から、株主総会でおもてなしをする企業は減少している模様です。
株主総会は、平日の昼間に開催されているケースが多いです。
そのため、わざわざ株主総会のために、会社を休むことはできない人は
多いのではないのでしょうか。
また、株主総会に出席する多くの人は、お土産を目当てに足を伸ばしている人もたくさんいます。
お土産をゲットしたら、別の企業の株主総会へ行ってしまう人も枚挙に暇がないほどいます。
ただし、株主総会は知らない事業も展開しているなど色々な発見ができる場です。
さらに、質疑応答では、思い入れが強い株主が企業の将来に対し意見を言うシーンもあります。
ただ単に、利ざや・配当を得る目的だけでやるよりも、
社会を知る上で良い勉強の機会となります。
お土産はあくまでも副産物として考えて、
株主総会は、投資している企業の理解を深めるために出席したほうが身のためになると考えます。
また、2020年現在、
新型コロナウィルスの感染拡大に
より、
次の措置をとっている企業があります。
・来場者のマスク、アルコール消毒の協力
・株主間の不公平解消のため、ネットによる議決の促進
・お土産の取りやめ